BM 定例 / 2026-08-06 / 議題 02

AIを「導入する」のではなく、
担当者として着任させる

AIによる返答・返信を、まずサポートから始めます。そのあと制作物へ広げます。ゲストへの応対は L0 —— 一般のご案内だけを答え、それ以外はエスカレーションのご案内に倒す形から始めます。7/30 に櫻井さんへお約束したエスカレーション体制が、これにあたります。

ドライブ 設計・実装=運営部 / 公式LINEの運用=櫻井さん / 権限=大竹 今日決めたい L0スタートの形と告知の仕方2件 決着 アジェンダ側のチップで記録
01

発端

7/30 の「時間外のAI一次対応」が、担当者を置く話に育った

7/30 のBMで、新規オーナー様のご予約窓口を公式LINEに一本化する方針が承認されました。そのとき櫻井コンシェルジュから難色が出ており、AIによるエスカレーション体制を整えることを説明して了承をいただいています。今日はその約束を「こう組みます」という形でお見せする回です。

あわせて、話が一段上がっています。個別の機能を入れるのではなく、担当領域を持った「社員」を立てて育てるという形です。

AIを導入しました、ではなく、AIコンシェルジュが着任しました、と言えるレベルにしたい。 2026-07-31 起案メモより

この違いは言い方の問題ではありません。機能として入れると「使う/使わない」の話になりますが、担当者として置くと「この人は普段何をしているべきか」という問いが自然に立ちます。実際、担当を1人立てるたびに、それまで誰も見ていなかった穴が見つかっています。

02

AI社員とは何か

人格ではなく、責任領域の束

狙いは「担当者の名前ひとつで呼べる状態」を作ることです。料金の話をしたいとき、実際に動く部品は4つに割れていますが、その分割は仕組みの都合であって、呼ぶ側が覚えるべきことではありません。

やること

領域に名前を付ける

  • 複数の仕組みをまたぐ責任範囲に名前を貼る
  • 名前は職掌から取る(声や手法には付けない)
  • 担当が決まると「普段何をしているか」を必ず問う
  • 空欄なら、それは埋めるべき空欄
やらないこと

擬人化そのもの

  • キャラクターを作る話ではありません
  • 1つの仕組み=1人、にはしません
  • 権限は自分では上げられない設計です
  • 「トレーニング」も人格を育てる話ではありません(04)
自律性ラダー — ゲスト応対はここから始めます L0 手足 決めた範囲を答えるだけ L1 提案 気づいて提案する 実行は承認後 L2 枠内自律 枠の中は承認なし 事後に全件レビュー L3 領域自律 置きません ▲ ゲスト応対はここから 昇格は人が決めます(自分では上がりません)

既に動いている担当は、売り方と予約=L1 / 施設の実体=L1 / 外に出る表現=L0 です。ゲストへの自動応対も L0 から始めます。

ゲスト応対は L0 から始めます 最初に答えるのは一般のご案内(ジェネラルインフォメーション)だけです。それ以外は全部エスカレーションのご案内に倒します。広げるときは、実績を見ながら「答えてよい範囲」を1つずつ足していく形になります。昇格は人が決めます。
03

現在の陣容 — 4名

サポート(対話)と制作物(掲示)が、それぞれ1名ずつ立っている
担当領域権限稼働状態
Curtisお客様との往復のある対話
(第一の持ち場=公式LINE 夜間)
L0 から毎晩 21:00〜翌9:00 着任待ち
公式LINEの接続キー待ち
Brandon外に出る表現
(掲載写真・掲載面・掲載文)
L0月次で掲載面の点検 稼働中
Peter売り方と予約
(料金・在庫・配信・予約)
L1日次 稼働中
Frank施設の実体
(施設情報・設備・現地)
L1週次 稼働中

「サポートから始めて制作物へ」という順序は、既にこの2名として立っています。Curtis がサポート、Brandon が制作物です。分け方は「文章か写真か」ではありません。

掲示 / Brandon

相手のいない言葉

  • 1対多・不特定の相手
  • 読まれるまでに時間がある=作り込める
  • だから権限は L0(自分では出さない)
対話 / Curtis

相手のいる言葉

  • 1対1・その人だけに向いている
  • その場で往復する=作り込めない
  • 作り込めないぶん、答える範囲を狭く固定する

この線で切ると、関わり方の違いがそのまま「どこまで任せるか」の違いになります。「文章担当」のような切り方をすると、承認が要る仕事と要らない仕事が1人の中に同居して破綻します。実際に一度そうなり、担当を1人畳んで統合しています。

04

「トレーニング」の中身

AIを賢くするのではなく、社内の正本を正しくする作業

育てる、と言ったときに実際に動いているのは次の3つです。いずれもAIそのものを賢くする作業ではありません。

  1. 毎晩の素振り — 想定問答を実際の判断に通し、「正しく答えた/正しく人に渡した/誤った」の3分類で採点します。誤りが出た晩だけ報告が上がります
  2. 誤りを正本に返す — 間違いの多くは言い回しではなく元データの誤りです。直す先はAIではなく施設の台帳になります
  3. 基準そのものを書き足す — 掲載文で「減点されない文=何も足さない文」が満点になる状態が起きました。禁止側の物差ししか無かったためです。加点側の基準を書き足して、修行に出し直しています
夜間応答の素振り 正答率(想定問答44問) 93.2% 7月末 84.1% → 8/01 に 90.9% → 8/04 実測で 93.2%。上がった分の中身は「答えを覚えさせた」ではなく、存在しない施設を示唆した/根拠のない一般論を足したといった誤りを1件ずつ潰した結果です。なお、実際のメッセージを通したところ、想定問答44件では1件も出なかった欠陥が3件出ました(1通に2つご用件があると片方を落とす等)。自分で書いた問題は自分の想定の外を試さない、という限界がそのまま出ています。
安全側の設計をひとつだけ具体で 鍵の番号は、あらかじめ登録した番号しか送れません。台帳には運営用の番号(清掃用の解錠番号など)がゲスト向けと同じ場所に並んでいるため、「ゲストに教えてよい番号だけを通す」という関所を別に置いています。文章での但し書きに安全を預けない、という考え方です。
05

答える範囲と、エスカレーションの階段

設計の主眼は能力ではなく、答えない範囲の正確さ

夜間は承認する人が寝ています。「提案して承認を待つ」形にすると、それは返信しないのと同じで、今の定型文と変わりません。そこで答える範囲を一般のご案内だけに固定し、それ以外は全部エスカレーションのご案内に倒します。翌朝には全件を人が見ます。

受け取ってから返すまで — 3つに分かれるだけ 夜間のお問い合わせ 一般のご案内で答えられるか はい いいえ その場でお答えする 施設の事実・設備・アクセス エスカレーションのご案内 ① 担当者へ一斉にお知らせ ② 収まらなければ責任者の連絡先 迷ったら 必ず右へ

エスカレーションは既に組める形になっています。迷った時は必ず右へ倒す設計なので、増やすとしたら左側(答えてよい範囲)を1つずつ広げていく形になります。

答える / 一般のご案内

まずここだけ

  • 施設の事実・設備の使い方
  • アクセス・入館の手順
  • 台帳に根拠があるものだけ
エスカレーションのご案内へ

それ以外すべて

  • 金額 / キャンセル / ご予約の変更・空室
  • 早いご到着・遅いご出発 / 例外のお願い
  • 不具合・お叱り / 忘れ物 / 月次レポート
  • 根拠を引けなかったものすべて
エスカレーションは2段で組みます ① 担当者各位へ一斉にお知らせする(オペレーターに繋ぐ経路)→ ② それでも収まらない状況なら、責任者の連絡先をお伝えする。①を踏まずにいきなり連絡先を出すことはしません。どちらも仕組みとしては簡単に組めるので、この2段があることを前提にして進められます。

在庫と料金を答えないことには理由があります。夜の口約束が翌朝の在庫と食い違うと、その後始末は現場に出ます。数字を言わないことが、予約側を守っています。

06

着任に要るもの

8/03 に3つ挙げたうち2つが埋まった。残るは社内の宛先1つ
要るもの誰が状態
公式LINEの接続キー(2種)公式LINE管理側入りました 受信は動いています。ただし返信先はテスター1名(大竹)に限定しており、会員様・オーナー様には一切返信していません
担当者へ一斉にお知らせする宛先社内未設定 — 残っているのはこれ1つ ここが決まれば「担当者へお知らせしました」が実体を持ち、正式稼働に進めます
各施設のゲスト開示番号現地確認19台すべて登録済み(8/05) お伝えできるのは11邸。河口湖は室ごと・麻布台は対象外のため、施設単位では答えません(意図どおり)
本体・判定・レビュー画面運営部本番稼働中(テスター限定)
07

今日の問い

決めたいのは3件。残り2件は方向の確認です
  1. 担当者へ一斉にお知らせする宛先(社内のチャンネル)を、今日決められるか — 8/03 に挙げた3つのうち残っているのはこれだけです。ここが決まれば正式稼働に進めます
  2. ラダー(L0〜L3)と、ゲスト応対を L0 から始める形 — 一般のご案内だけを答え、それ以外はエスカレーションのご案内に倒します。7/30 に櫻井さんへ説明したエスカレーション体制は、この2段のことです
  3. 会員様・オーナー様へ、AIが一次対応することをお知らせするか — お知らせする / お知らせせず始める / 「夜間の受付時間を広げました」という書き方にする、の3通りがあります
  4. 制作物は当面 L0(外に出す前に必ず人が見る)を維持でよいか
  5. 担当のいない領域が2つ残っています(オーナー報告 / 経理)。今は「呼びたくなったら立てる」運用にしています

3番目(AIが一次対応することのお知らせ)は、会員様との関係に関わるので、こちらでは推奨を置いていません。

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